ミニPCがサーバーになれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)

2025年12月18日 公開

はじめに

この記事は,某室アドベントカレンダー16日目分となります 皆さんは『ミニPC』というものをご存知でしょうか。近年話題になっている小型のデスクトップPCです。CPUやメモリに、ノートパソコン用のものを採用することで、価格に対して高性能、省スペース・省電力を実現しています。
そんなミニPCの人気の火付け役ともなったCPUがあります。それがintel N100です。省電力のPコアのみで構成され、前世代のCeleron N5100から1.6倍もの性能アップにより「価格の割に使える」CPUとして多くのミニPCに採用され、人気に寄与しました。かく言う私も、その評判を聞き、試してみたいと思い、Amazonにて購入していました。ですが、具体的な使い道のないまま購入したため、そのまま放置していました。
今回、 某室アドベントカレンダーに書く内容を考えていた際、このミニPCの存在と、夏にOSC Kyotoでのボランティアでいただいた、Proxmoxの本のことを思い出し、一念発起し、「N100で自分の欲しいサーバーを作ってみる」ことにしました。
初心者なので、駄文になることをお許しください...

OSC KyotoでいただいたProxmoxの本
OSC KyotoでいただいたProxmoxの本

Proxmoxとは?

Proxmox(プロックスモックス)は、Debian GNU/Linux をベースとした、仮想環境の構築・運用に特化したプラットフォームです。オープンソースの仮想化基盤として、サーバー用途を中心に利用されています。
今回は、Debian GNU/Linux をベースとしたディストリビューションである Proxmox VE をインストールしました。

Proxmoxの特徴

LXCが利用できる

LXCとは、Linuxコンテナの一種で、ホストOSのカーネルを共有しながら、独立した環境を提供する技術です。軽量で高速な仮想化を実現し、リソースの効率的な利用ができます。Proxmox VEでは、LXCコンテナを簡単に作成・管理できます。

Webベースのダッシュボード

Proxmox VEは、Webブラウザを通じてアクセスできるダッシュボードで、仮想マシンやコンテナの管理、リソースの監視、バックアップの設定などを行うことができます。

パソコンの構成

パソコンの画像.片手に収まるサイズ
パソコンの画像.片手に収まるサイズ

SATAケーブルがあったため、ぜひ活用してみようと思ったが、いざ装着してみると、ケーブルが長すぎて、パソコン本体に入りきらないことが判明。なんとも奇妙な見た目になってしまった...

はみ出るHDD...
はみ出るHDD...

本邦初公開、これが私のProxmox構成だ!!

Proxmoxのダッシュボード
Proxmoxのダッシュボード

今回、3日間で作成した構成はこのようになりました。

LXC (Linuxコンテナ)

VM(仮想マシン)

機能の紹介

TailScale

WireGuardをベースにしたVPNサービス。今回は、Proxmox VEサーバーに導入することで、外出先から自宅サーバーに安全にアクセスできるようにしました。

TailScale経由でスマホからでも確認できる
TailScale経由でスマホからでも確認できる

Cloudflare Tunnel

Cloudflareが提供するトンネルサービス。Cloudflare Tunnelを利用することで、NAT環境下でも安全に自宅サーバーやホストしているWebサービスにアクセスできるようにしました。
友人からそそのかされて購入したドメインが初めて役に立ちました

サーバーへの接続方法まとめ(スマホ・PC・Web管理画面)
サーバーへの接続方法まとめ(スマホ・PC・Web管理画面)

VM : Windows11

Windows11 25H2をインストール。2コア・4GBメモリを割り当てています。意外と快適に動作してビックリしました(とはいっても実用性は微妙ですが...)。

Ubuntu上で動く、Windows11のデスクトップ画面
Ubuntu上で動く、Windows11のデスクトップ画面

VM : Ubuntu 24.04 LTS

Ubuntu 24.04 LTSをインストール。2コア・4GBメモリを割り当てています。こちらも快適に動作しました。

Windows上で動く、Ubuntu 24.04 LTSのデスクトップ画面
Windows上で動く、Ubuntu 24.04 LTSのデスクトップ画面

Nextcloud

自宅運用で定番のクラウドストレージサービス。LXCコンテナで構築し、HDDをデータ保存用にマウント、Cloudflare Tunnelで外出先からもアクセスできるようにしました。大学で配布されているOneDriveに容量制限があるため、個人で大容量のクラウドストレージを持ちたいという目的で導入しました。アプリを追加することで、サーバー内でドキュメントの編集も可能です。

Nextcloudのファイル一覧画面
Nextcloudのファイル一覧画面
NextcloudでのOnlyOfficeの画面
NextcloudでのOnlyOfficeの画面

Navidrome

音楽ストリーミングサーバー。LXCコンテナで構築し、HDDをデータ保存用にマウント、Cloudflare Tunnelで外出先からもアクセスできるようにしました。サブスクも好きなのですが、解禁されていない曲がしばしばあるため、自分の手持ちの音楽をストリーミングで聴きたいという目的で導入しました。サードパーティ製のクライアントアプリも充実しており、スマホからも快適に再生できます。

Navidromeの音楽再生画面。ハイレゾも再生可能
Navidromeの音楽再生画面。ハイレゾも再生可能
スマホから再生.『まりあ†ほりっく』はアニメも曲も良き.
スマホから再生.『まりあ†ほりっく』はアニメも曲も良き.

おわりに

N100・8GBメモリという、決してハイスペックとは言えない環境でのProxmox VE導入でしたが、意外と快適に動作し、満足しています。
当初の想定では、もう少し多くのサービスを導入する予定でしたが、設定に思いのほか苦戦しました。Linuxって難しいですね。
今回構築したサーバーは、あくまで私個人の趣味・実験用のサーバーですが、Proxmoxを利用することで、様々なサービスを手軽に試すことができました。
皆さんも、ぜひ冬休みにでも,自分だけのサーバー環境を構築してみてはいかがでしょうか。